医薬品
2001年6月20日
糖尿病治療薬「ミチグリニド」セルヴィエ社の開発・販売権利地域拡大契約締結のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長 神澤陸雄)は、自社創製品の糖尿病治療薬「ミチグリニド」(一般名)[開発コード:KAD-1229]の欧州等における独占的開発・販売権をフランスのセルヴィエ社に供与しておりますが、この度、両社はセルヴィエ社の権利地域に香港特別行政区を含む中華人民共和国及び台湾を追加して、権利地域を拡大する契約を締結しましたのでお知らせ致します。
当社は1995年にミチグリニドの欧州31ヵ国における独占的開発・販売権をセルヴィエ社に供与する技術導出契約を締結し、翌1996年には同社の権利地域を日本、中国、台湾、韓国を除くアジア、ロシア及び独立国家共同体、バルト諸国、アフリカ、中東、オセアニアに拡大しております。
セルヴィエ社は、現在、欧州等においてミチグリニドの第Ⅲ相臨床試験を順調に進行させており、これまでの試験結果から本剤の有用性と市場性を高く評価し、また、糖尿病治療薬「グリクラジド」(一般名)の世界的な販売経験を有することから、本剤の極東における権利の追加取得を強く希望しておりました。同社の意向は、当社のミチグリニドの国際化戦略とも合致したことから今回の合意となったものです。
ミチグリニドは、米国においては当社の現地法人キッセイ ファーマ U.S.A.により第Ⅱ相臨床試験が進められており、現在他社への技術導出を図るべく候補企業数社と交渉を行っています。また、日本においては当社が第Ⅲ相臨床試験を推進しています。当社では本剤の早期発売を目指し、引き続きセルヴィエ社との連携を強化しながら、国内外の開発に注力して参ります。
ミチグリニドは当社が創製したユニークな血糖低下薬であり、既存のスルフォニルウレア剤などとは異なって服用後の作用発現が早く、また作用持続時間が短いため、糖尿病患者特有の食後高血糖を抑制し、一方で空腹時の低血糖の発現を回避することによって、良好な血糖コントロールを可能とする薬剤です。食生活が豊かになるに伴って全世界的に糖尿病患者が増加することが予測されており、本剤が今後の糖尿病治療に大きく貢献することが期待されます。
以上
≪ご参考≫
<セルヴィエ リサーチ グループの概要>
■住所
フランス ヌイイ・シュル・セーヌ市
■売上高
約110億フラン(約1,800億円)
■従業員数
約13,000名
■事業内容
医薬品の開発・製造・販売