医薬品
2001年12月13日
切迫流・早産治療薬「ウテメリン®」の商標権取得のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長:神澤陸雄)は、ソルベイグループの医薬品事業会社であるソルベイ ファーマシューティカルズ社(オランダ)との実施権・商標権許諾契約に基づき日本国内で販売している切迫流・早産治療薬「ウテメリン®(UTEMERIN®)」について、本契約を友好的に終結して、同社より商標権を取得することになりましたのでお知らせ致します。
「ウテメリン®」は当社がソルベイ ファーマシューティカルズ社(以下「ソルベイ社」)から技術導入し、国内での前臨床及び臨床開発を行い、昭和61年に製造承認を取得・発売した子宮収縮を選択的に抑制する切迫流・早産治療薬です。ウテメリン®の平成13年3月期国内売上高は8,419百万円であり、本剤は当社主力製品の一つです。なお海外では現在欧米等50ヵ国以上で発売されています。
従来当社は旧契約に基づきソルベイ社から本剤の商標権の使用許諾を受け、同社から原薬を購入、製剤化して国内で販売しておりました。
当社では本剤に関する権利の安定化を図るべく、同社と商標権の譲受について交渉を続けてまいりました結果、この度両社合意に達し、「ウテメリン®/UTEMERIN®」の商標権を譲り受け、独自の権利として取得するとともに、原薬購入義務が消失したことにより、本剤を製造するための原薬を自由に調達することができることとなりました。
今回の合意により、当社は主力製品の一つであるウテメリン®を将来に亘って継続して安定的に供給することができ、かつ、コストの削減による製品収益力の向上を図ることができます。
本剤は有効性及び安全性の面から切迫流・早産治療薬の第一選択薬として高い評価を得ており、今後も適正使用のための情報提供を推進し、本剤の製品力を強化してまいります。
なお、当社では産婦人科領域を重点領域と位置付け当社プレゼンスの強化を進めており、「ウテメリン®」に加え女性ホルモン剤「エストラダーム®M」、子宮内膜症治療薬「ゾラデックス®1.8mgデポ」を新発売するとともに、当社が創製した第2世代の切迫早産治療薬「KUR-1246」の国内外における臨床開発を推進しております。
以上
<ソルベイグループの概要>
ベルギーのブリュッセルに本社を置く総合化学会社
■設立
1,863年 現在50余ヵ国に400以上の関係会社を有する
■従業員
約32,000名
■売上高
約90億ユーロ(約9,900億円)(2,000年度)
(うち医薬品売上高:約15億ユーロ(約1,650億円))
日本における医薬品事業はソルベイ製薬株式会社(代表取締役社長 大岩幸治)が担当。