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医薬品

2014年1月17日

アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出治療薬 「サビーン®点滴静注用500mg」 製造販売承認取得のお知らせ

 キッセイ薬品工業株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役社長:神澤陸雄)は、本日、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出による組織障害を抑制する治療薬「サビーン®点滴静注用500mg」(一般名:デクスラゾキサン、以下本剤)の製造販売承認を取得しましたのでお知らせ致します。

 本剤は、厚生労働省が設置した「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に おいて、医療上の必要性が高い薬剤と評価され、開発企業の公募が行われた薬剤の一つです。当社は、この公募に応じ、本剤の開発に取り組み、一般社団法人未承認薬等開発支援センターより助成を受けて2013年1月に製造販売承認申請を行い、本日承認されたものです。

 癌の治療を受けている患者さんは、化学療法により血管が脆弱化するとともに、循環障害等により、静脈内投与される抗悪性腫瘍剤が血管外に漏出しやすい状態にあります。アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出時の対処法としては、漏出液の吸引、副腎皮質ステロイド等による薬物療法、冷罨法(れいあんぽう)、外科的処置等を組み合わせますが、これらの処置・治療法の大部分は明確なエビデンスがなく、現在国内で血管外漏出に対する効能・効果を有する薬剤がない状況です。2013年11月時点で、「デクスラゾキサン」はアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出の治療に対して欧米等の32ヵ国で承認されています。

 当社は、「純良医薬品を通じて社会に貢献する」との経営理念のもと、未承認薬である本剤の開発に取り組んでまいりました。本剤の承認を取得し発売することにより、より多くの患者さんや医療関係者に新たな治療の選択肢を提供できることを期待しております。


以上


《ご参考》
デクスラゾキサンについて:
 デクスラゾキサンは、細胞核に存在する酵素のトポイソメラーゼⅡの働きを阻害する薬剤です。トポイソメラーゼは、細胞の成長や増殖に必須な酵素であり、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤は本酵素と結合すること等により抗腫瘍効果を示します。デクスラゾキサンは、トポイソメラーゼⅡの働きを阻害することにより、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の血管外漏出による組織障害(少量でも血管外に漏出すると、発赤や腫脹とともに疼痛を来し、炎症の進行に伴い、皮膚の壊死や難治性の潰瘍に至る場合がある)を抑制すると考えられています。
 現在、欧州においては、ノルジーン社より製品名「Savene®」として、また、米国においては、バイオコデックスUSA社より製品名「Totect®」として販売されています。

医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議について:
 「欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない医薬品や適応について、医療上の必要性を評価するとともに、公知申請への該当性や承認申請のために追加で実施が必要な試験の妥当性を確認すること等により、製薬企業による未承認薬・適応外薬の開発促進に資すること」を目的として、厚生労働省が設置した会議です。

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