排尿障害について考える

総監修医からのメッセージ

順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学講座
順天堂医院 泌尿器科

堀江 重郎 先生

略歴

泌尿器科医、医学博士
1960年生まれ。日米の医師免許を持ち、泌尿器科学、腎臓学、分子生物学、臨床腫瘍学の研鑽を積む。
2003年より帝京大学医学部主任教授、2012年より現職。ロボット手術ダビンチを駆使した精度の高い 泌尿器手術を行う一方、学際的なアプローチを抗加齢医学、男性の健康医学に導入。日本で初めてメンズヘルス外来を始める。
日本抗加齢医学会理事長、日本Men’s Health医学会理事長、前アジア太平洋前立腺学会理事長。 著書に『寿命の9割は「尿」で決まる』 (SB新書) など 。

略歴

泌尿器科医、医学博士
1960年生まれ。日米の医師免許を持ち、泌尿器科学、腎臓学、分子生物学、臨床腫瘍学の研鑽を積む。
2003年より帝京大学医学部主任教授、2012年より現職。ロボット手術ダビンチを駆使した精度の高い 泌尿器手術を行う一方、学際的なアプローチを抗加齢医学、男性の健康医学に導入。日本で初めてメンズヘルス外来を始める。
日本抗加齢医学会理事長、日本Men’s Health医学会理事長、前アジア太平洋前立腺学会理事長。 著書に『寿命の9割は「尿」で決まる』 (SB新書) など。

ようこそ、~笑顔でスッキリ~おしっこ"新"ライフへ

みなさん、こんにちは!

いいおしっこされていますか?

泌尿器科は、ホルモンを分泌する臓器と尿(おしっこ)を出す臓器を担当している診療科です。 腎臓で作られた尿は、尿管から膀胱へ注ぎ、尿道から体外へと排出されます。 男性の場合は途中、前立腺の中を尿道が通っていきます。

おしっこを溜めること、そして出すことを気持ちよくできるのが「快尿」ですが、加齢に伴って、以前のようにおしっこをたっぷり膀胱に溜めることが難しくなったり、スムーズに出すことが難しくなったりしてきます。

膀胱、前立腺、尿道は筋肉でできている袋と管の構造ですので、若いころは柔らかかった筋肉が、血流が減って徐々に固くなったり、前立腺が肥大されて尿道が狭く、筋肉が緊張したり、また膀胱の粘膜や筋肉の構造の乱れが、膀胱の収縮を過敏にします。 その結果、おしっこの出が細くなったり、時間がかかったり、夜中就寝後に何回もトイレに行くために目が覚めたり、あるいは、急におしっこがしたくなってトイレに間に合わなくなったりします。 このような状態を排尿障害と呼んでいます。 「前立腺肥大症」、「過活動膀胱」などという疾患の可能性が出てきます。

しかし、おしっこの悩みは決して特殊なものではありません。 大雑把ですが、65歳以上の3人に1人は、何かしらおしっこの悩みを抱えているといわれています。

医学の進歩により、排尿障害を起こすさまざまな原因が解明され、治療薬がこの30年間に次々と開発されてきました。 一方で、超高齢社会においては、これらの治療薬がありながら排尿に介助が必要な方もどんどん増加しています。

もちろん皆さんはいくつになっても自分で気持ちよくおしっこをしたいですね。

このおしっこ"新"ライフは、泌尿器疾患について最近の話題を専門家が提供し、かつ、おしっこに関するさまざまなご相談や疑問に専門家が応えていくサイトです。

おしっこの出方だけが問題ではありません。 おしっこに血液が混じったり、おしっこが濁ったり、熱が出たり、痛みがあることもあります。 泌尿器の疾患は、まずはおしっこの性状を調べることから始まります。

おしっこの悩みがある方、現在排尿に関するお薬を処方されている方、ぜひこのサイトで、おしっこについて学んでいただきながら毎日の暮らしをより健やかなものにしていただければと思います。 またお会いするのを楽しみにしております。

順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学講座

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堀江重郎