初めての婦人科受診ガイド

知らないからこそ、
不安になるあなたへ

初めての婦人科受診ガイドイメージ

婦人科って、
ちょっと特別な場所に感じませんか?
どんなふうに診察されるのか、
どんな検査があるのか、
よくわからないからこそ、つい後回しにしてしまいがちです。

このページでは、
初めて婦人科を受診する方に向けて、
診察の流れや検査の内容、
受診時に知っておくと安心なポイントを
わかりやすくお伝えします。

からだのサインを見逃さずに、
自分のための一歩を踏み出してみませんか?

婦人科ってどんなところ?

婦人科で診てもらえる症状

婦人科は、女性特有の体の不調や悩みを相談・診療する科です。
例えば、

生理痛がつらい
生理不順や月経周期の乱れ
おりものの量やにおい、色が気になる

など、些細に思えることでも気軽に相談できます。

診療内容

婦人科では、主に以下のような診療を行っています。

  • 問診(症状や月経周期の確認)
  • 診察(腹部診察、内診など)
  • 超音波検査(子宮や卵巣の状態確認)
  • 子宮頸がん検診
  • 性感染症検査
  • ピルの処方
  • 子宮頸がん(HPV)ワクチンの接種

など、症状がなくても、「がん検診」や「今後のための体のチェック」として受診する方も多くいます。

「こんなことで
受診していいのかな?」
と思うことでも
大丈夫です。
少しでも不安や疑問があるときは、
まずは相談してみましょう。

予約・持ち物・服装

予約

予約の方法は、主に電話予約かネット予約です。予約せずに受診できる医療機関もありますが、予約している方が優先される場合も多いので、事前に予約しておくと安心です。

予約時に伝えるとよいこと

  • 初診 or 再診
  • 診てもらいたい症状
  • 生理中かどうか
  • 持病(あれば)
  • 現在服用中のお薬(あれば)

当日の持ち物・服装

必ず持っていくもの

  • マイナ保険証または資格確認書
  • 診察券(再診の場合)
  • 現金

クレジットカード非対応の医療機関もあるため、事前に問い合わせておくと、安心です。

あれば持っていくとよいもの

  • お薬手帳
  • 基礎体温表
  • 生理用ナプキン1枚〜2枚
    内診の際、少量の出血がある場合に備えて持参しておくと安心です。
  • 症状の詳細や生理周期、聞きたいことなどをまとめたメモ

服装

内診を受ける際には、下着を脱ぐ必要があるため、上下が分かれた服がおすすめです。
ワンピースはたくし上げる必要があり、少し大変なので避けた方が無難です。
タイツも脱ぎ着が大変なので避けるとよいでしょう。

服装イラスト

受付から診察まで

受付

初診の場合は、初診であることを伝えましょう。

問診票の記入

受付で渡される問診票ではこれらのことを聞かれることが多いです。

  • 受診理由(症状や相談内容)
  • 最終月経日
  • 生理周期や月経痛や月経血の量
  • 既往歴(過去に患った病気、または現在治療している病気)や服薬歴
  • 妊娠歴(出産や流産などを含む)
  • 既婚または未婚
  • 家族の病歴

診察

―診察の共通の流れ―

① 診察室での問診

診察室では、いきなり内診(実際に体を診る診察方法)を行うわけではなく、医師から今の症状や困っていることについて詳しく質問があります。

② 診察・検査の実施

一部の診察・検査などを行うときは、内診台へ移動します。診察を受けやすいように、下着やズボンを脱いで着替えたあと、内診台に上がります。内診台に上がると、シートが倒され、同時に足が開きます。そのあと医師の診察や検査を受けます。

③ 診察結果の説明と今後の方針

診察や検査が終わったら、着替えて診察室に戻ります。その後、医師から診察や検査の結果(当日わかる範囲)や、治療が必要な場合はこれからの方針や予定を詳しく教えてもらえます。

性交経験のない方には、通常、腟からの内診(診察)は行われません。必要な場合は、お腹の上からや、肛門に超音波の機械を当てて検査を行うことがあります。
問診票には性交経験についての記入欄があり、医師もその内容をふまえて配慮してくれるので、安心してください。

―内診を希望しない場合・拒否する場合―

内診は患者さんの同意があって初めて行われる検査・診察です。希望しない場合は、診察前にその旨を伝えて問題ありません。
ただし、症状によっては内診をしないと正確な診断が難しい場合もあります。その場合、医師から理由の説明や代わりの検査の提案がありますので、無理のない範囲で相談してください。

不安なことや希望があれば、
遠慮なく医師や看護師に
伝えましょう。

診察・検査方法

  • 視診

    外陰部や腟の入り口を目で見て、腫れや赤み、おりものの状態などに異常がないかを確認する診察です。

  • 血液検査

    血液を採取し、ホルモンの分泌や肝臓・腎臓の状態を調べる検査です。

  • 内診

    医師が腟を触診し、同時にお腹を押さえて子宮や卵巣の状態を調べる診察です。

  • 細胞診

    子宮を擦ることで、細胞を採って、病気がないかを調べる検査です。

  • 組織診

    子宮や外陰部などから小さな組織を採って、病気がないか詳しく調べる検査です。

  • 経腟超音波検査(経腟エコー)

    細長い機械(プローブ)を腟の中に入れて、子宮や卵巣の様子を詳しく見る検査です。

  • 経腹超音波検査(経腹エコー)

    お腹の上から機械を当てて、子宮や卵巣の状態を調べる検査です。性交経験がない方には経腟エコーの代わりとして選ばれることが多いです。

もっと詳しく知りたい方は、
受診を予定しているクリニックのホームページなども確認するとよいでしょう。
2025年12月作成
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