血管外に漏出した抗がん剤は、すべて組織障害をきたす可能性があります。
ただし、抗がん剤の種類や濃度、漏出した量によってその危険度は異なります。
- 壊死起因性抗がん剤
- 少量の漏出でも強い痛みが生じ、水疱や潰瘍、組織障害や組織壊死を生じる可能性がある。
- 炎症性抗がん剤
- 注射部位やその周囲、血管に沿って痛みや炎症(多量に漏れ出た場合は潰瘍)が生じる可能性がある。
- 非壊死性抗がん剤
- 漏れ出た場合に、組織が障害を受けたり破壊されたりすることはない(可能性は非常に低い)といわれている。
監修 国立がん研究センター中央病院
通院治療センター・センター長 乳腺・腫瘍内科 科長 田村 研治
皮膚腫瘍科 科長 山﨑 直也
看護部 がん化学療法看護認定看護師 朝鍋 美保子
主に抗がん剤による血管漏出の予防、早期発見、対処方法に関してわかりやすく記載しています。(A5 16ページ)
抗がん剤の血管外漏出の予防と対応ガイド(PDF)