「抗好中球細胞質抗体」という異常な抗体。英語の“Anti-Neutrophil Cytoplasmic Antibody”を略して「ANCA(アンカ)」とよばれる。正常な抗体は、体内に侵入した異物を標的として排除するように働くが、ANCAは、もともと体内にある自分自身の好中球を標的にしてしまう。ANCA関連血管炎であれば、多くの場合、血液検査でANCAが陽性になる。
鼻すじの途中がくぼんだように変形した状態のこと。多くは外傷で起こるが、多発血管炎性肉芽腫症(たはつせいけっかんえんせいにくげしゅしょう:GPA)でも見られる症状の一つ。
指定難病に含まれる疾患と診断され、病状が一定程度以上で、医療費の自己負担が定められた上限額を超えている場合、超過分を公的に支給する制度。
生体が受けるさまざまな刺激に対して、部分的または全身的に起こる防御反応の一つ。熱をもつ、腫れる、赤くなる、痛む、動かしづらくなるといった症状が、さまざまな程度・組み合わせでみられる。
病気が完全に治ること。症状やその原因となっている異常がなくなり、病気になる前の状態にもどること。
筋肉を動かすエネルギーを使うと体内に発生する物質。通常、腎臓でろ過されて尿として排出されるため、血液中のクレアチニン値が高いときは、腎臓の働きが悪くなっている可能性がある。正常値は、男性1.2mg/dl以下、女性1.0mg/dl以下(施設により多少の違いあり)。
腎臓の血管などが傷つき、尿に血が混じる状態。初期の段階では尿の見た目は変わらないため、尿検査によって見つかる。出血量が多い場合は、尿が赤っぽくなる。
血管に炎症が起こっている状態。血管がふくらんだり、狭まったりする。ときには破れたり、つまったりすることもある。発熱や疲労などの全身症状や、一つあるいは複数の臓器に障がいが起こり、それらに応じた症状がみられることがある。
3種類あるANCA関連血管炎のうちの一つ。日本では3種類の中では最も患者数が多く、腎臓、肺、神経の症状が現れやすいとされる。
3種類あるANCA関連血管炎のうちの一つ。気管支喘息や難治性の鼻炎・副鼻腔炎を有する患者さんで、好酸球が増加したあとに続いて起こることが多く、神経や皮膚、消化器、心臓、肺に症状が現れやすいとされる。
外敵から身体を守る役割をもつタンパク質で、「免疫グロブリン」とも呼ばれる。抗体はそれぞれ標的とする異物が決まっており、特定の異物の目印(抗原)にのみ結合し、異物を体から排除する働きをする。
白血球の一種。白血球の中で一番多く、侵入した異物をいち早く攻撃する役割がある。
ANCA関連血管炎においては、一度消失した血管の炎症が再び現れることをいう。
「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められる基準(原因不明で治療方法が確立していない、患者数が少ない、長期の療養を必要とする など)に基づいて国が指定した病気。指定難病は、医療費助成制度の対象とされる。
血液から余分な水分や老廃物をろ過して尿を作る臓器。ほかにも血圧の調整などさまざまな機能をもつ。
体内(副腎)でつくられるステロイドというホルモンを、人工的に合成してつくった薬。炎症や免疫機能を抑える作用があり、さまざまな病気の治療に用いられる。飲み薬、注射薬、軟膏などがあり、作用の強さや作用の持続時間などが異なるさまざまな種類がある。
腎臓、皮膚、肺、神経、筋肉などの部位の一部を針などで採取して、顕微鏡でくわしく調べる検査。ANCA関連血管炎の診断を確定するためには大変重要である。
3種類あるANCA関連血管炎のうちの一つ。①目・鼻・耳・のど ②肺 ③腎臓 に症状が現れることが多く、鞍鼻(あんび)という特徴的な症状が現れることもある。
腎臓の血管が傷つき、血液中のタンパク質が尿中に漏れ出す状態。尿の見た目は変わらないため、尿検査によって見つかる。
低下した腎臓の機能を補うため、人工的に血液中の余分な水分や老廃物を取り除き、血液をきれいにする治療法。週2~3回程度通院し、1回あたり4〜5時間程度の治療を行う「血液透析」と、患者さん自身でお腹の中に入れた透析液を1日4回程度交換して行う「腹膜透析」の二つの方法がある。
抗体とは
外敵から身体を守る役割をもつタンパク質で、「免疫グロブリン」とも呼ばれる。抗体はそれぞれ標的とする異物が決まっており、特定の異物の目印(抗原)にのみ結合し、異物を体から排除する働きをする。
好中球とは
白血球の一種。白血球の中で一番多く、侵入した異物をいち早く攻撃する役割がある。
完治とは
病気が完全に治ること。症状やその原因となっている異常がなくなり、病気になる前の状態にもどること。
免疫とは
体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除する、人間の体に備わっている防御機能のこと。好中球や抗体は、免疫において重要な役割を果たす。
炎症とは
生体が受けるさまざまな刺激に対して、部分的または全身的に起こる防御反応の一つ。熱をもつ、腫れる、赤くなる、痛む、動かしづらくなるといった症状が、さまざまな程度・組み合わせでみられる。
多発血管炎性肉芽腫症(たはつけっかんえんせいにくげしゅしょう:GPA)とは
3種類あるANCA関連血管炎のうちの一つ。①目・鼻・耳・のど ②肺 ③腎臓 に症状が現れることが多く、鞍鼻(あんび)という特徴的な症状が現れることもある。
指定難病とは
「難病の患者に対する医療等に関する法律」に定められる基準(原因不明で治療方法が確立していない、患者数が少ない、長期の療養を必要とする など)に基づいて国が指定した病気。指定難病は、医療費助成制度の対象とされる。
腎臓とは
血液から余分な水分や老廃物をろ過して尿を作る臓器。ほかにも血圧の調整などさまざまな機能をもつ。
自己免疫疾患とは
免疫系が自分自身の正常な細胞や組織を攻撃してしまう病気。ANCA関連血管炎や全身性エリテマトーデス、関節リウマチなどが含まれる。
関節リウマチとは
免疫の異常により、関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じる病気。進行すると、関節が変形したり、うまく動かなくなったりする。
医療費助成制度とは
指定難病に含まれる疾患と診断され、病状が一定程度以上で、医療費の自己負担が定められた上限額を超えている場合、超過分を公的に支給する制度。
鞍鼻(あんび)とは
鼻すじの途中がくぼんだように変形した状態のこと。多くは外傷で起こるが、多発血管炎性肉芽腫症(たはつせいけっかんえんせいにくげしゅしょう:GPA)でも見られる症状の一つ。