医薬品
2009年2月24日
速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®錠」チアゾリジン系薬剤との併用療法効能追加のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社
武田薬品工業株式会社
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長:神澤陸雄、以下、「キッセイ薬品」)および武田薬品工業株式会社 (代表取締役社長:長谷川閑史、以下、「武田薬品」)が共同で販売している「グルファスト®錠5mg、同10mg(以下、グルファスト錠)」 (一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)について、この度、2月23日付にて、チアゾリジン系薬剤との併用療法の効能追加が承認されましたのでお知らせ致します。
グルファスト錠は、キッセイ薬品が創製・開発し、平成16年5月から武田薬品と共同販売している速効型インスリン分泌促進薬です。 本剤は、服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善するとともに、作用持続時間が短いため空腹時の低血糖を惹起しにくい特長があります。一方、チアゾリジン系薬剤は、骨格筋および肝臓における インスリン感受性を改善して高血糖を治療する薬剤で、武田薬品より、「アクトス®錠」(一般名:ピオグリタゾン塩酸塩)の製品名で販売されています。
これら異なる作用機序を持つ二剤の併用療法における有用性を確認することを目的とし、アクトス単独療法を対照とした二重盲検比較試験を実施した結果、 アクトス単独療法に比べ、グルファスト/アクトス併用療法は低血糖リスクを増加させることなく、血糖コントロールの指標であるHbA1Cを有意に改善することが明らかになりました。
また、本併用療法により、食後の急峻な血糖の上昇(グルコーススパイク)が改善されることが確認されました。グルコーススパイクは動脈硬化を促進する危険因子であり、 本併用療法は、これらのリスクを軽減する有用な治療法となる可能性が期待されています。
本効能追加により、チアゾリジン系製剤にグルファスト錠を併用することで、より良い血糖コントロールを得ることが可能となり、糖尿病の薬物治療の選択肢が広がることが期待されます。
以上