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医薬品

2018年10月30日

低分子チロシンキナーゼ阻害剤「ホスタマチニブ」に関する技術導入契約締結のお知らせ

 キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役会長兼最高経営責任者:神澤陸雄)は、ライジェルファーマシューティカルズ社(Rigel Pharmaceuticals, Inc.、本社:アメリカ、President and CEO:Raul Rodriguez、以下「ライジェル社」)と、低分子チロシンキナーゼ阻害剤「ホスタマチニブ(一般名)」(以下「本剤」)について、独占的開発・販売権取得に関する契約を締結しましたのでお知らせします。

 本契約に基づき、当社は、本剤の日本・中国・韓国・台湾における独占的な開発権及び販売権を取得します。

 本剤は、ライジェル社により創製された、経口投与可能な低分子化合物です。チロシンキナーゼの一つであるSYK*1を阻害することで、マクロファージによる血小板の貪食及び破壊を抑制します。本剤の予定適応症の一つである「特発性血小板減少性紫斑病(ITP)*2」は、血小板減少を来す他の明らかな病気や薬剤の服用がないにもかかわらず血小板数が減少し、出血しやすくなる病気で、厚生労働大臣により「指定難病」に指定されています。本剤は、慢性ITPの適応症で米国においてオーファン指定を受け、ライジェル社により2018年5月に米国で発売されるとともに、10月に欧州で製造販売承認申請が受理され、現在審査が行われています。また、欧米などで「自己免疫性溶血性貧血(AIHA)*3」及び「IgA腎症*4」を適応症とする開発が進められています。

 当社は、泌尿器、腎・透析領域ならびにアンメットメディカルニーズが高い領域における製品ポートフォリオの拡充に取り組んでいます。今回の契約締結により、希少疾病治療に対する取り組みを一層強化するとともに、本剤を難治性疾患に苦しむ患者さんに早期に提供することを目指します。

 なお、本件の2019年3月期当社連結業績に与える影響につきましては現在精査中であり、通期の連結業績予想は、2018年11月6日に予定しています2019年3月期第2四半期決算発表時に公表します。

以上



《ご参考》
*1SYKSpleen Associated Tyrosine Kinase、脾臓由来チロシンキナーゼについて

 SYKは蛋白質のチロシン残基を特異的にリン酸化する酵素であるチロシンキナーゼの一つです。SYKは、IgE受容体活性化を介した肥満細胞のヒスタミン放出やサイトカイン産生、自己抗体(IgG)と結合した血小板に対するマクロファージの貪食・破壊作用、破骨細胞の活性化、さらにリンパ球B細胞の分化や活性化の役割を担っています。また、ある種の癌や自己免疫疾患、真菌やウイルス感染との関連も明らかになっています。

*
2: 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)について

 血小板膜蛋白に対する自己抗体が発現し、血小板に結合する結果、主として脾臓での血小板の破壊が亢進し、血小板減少を来す自己免疫疾患です。血小板数が10万/μL未満に減少した場合、この病気が疑われます。臨床症状としては、主として皮下出血(点状出血又は紫斑)を認め、歯肉出血、鼻出血、下血、血尿、頭蓋内出血なども起こることがあります。一般的に血小板数が5万/µL以下になると出血傾向が明らかになります。治療としては、副腎皮質ステロイドやTPO(トロンボポエチン)受容体作動薬の投与や、手術による脾臓の摘出などが行われます。国内患者数は約25,000人と推定されます。

*3: 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)について

 赤血球膜上の抗原と反応する自己抗体が産生され、抗原抗体反応の結果、赤血球が傷害を受け、赤血球の寿命が著しく短縮(溶血)し、貧血を来す指定難病の一つです。国内患者数は約800人と推定されます。

*
4IgA腎症について

 腎炎徴候を示唆する尿所見(糸球体性の血尿、尿たんぱく陽性)を呈し、優位なIgA沈着を糸球体に認め、その原因となり得る基礎疾患が認められないもので、指定難病の一つです。国内患者数は約6,500人と推定されます。

※: 2016年度末現在の特定医療費(指定難病)受給者証所持者数より推定


ライジェルファーマシューティカルズ社(Rigel Pharmaceuticals, Inc.)について(www.rigel.com

 アメリカのカリフォルニア州に本社を置く、Nasdaq上場(Nasdaq:RIGL)のバイオテクノロジー企業です。免疫及び血液疾患、癌及び希少疾病領域における新規の低分子化合物の研究、開発及び提供に注力しています。詳細につきましては、同社ホームページをご参照ください。


低分子チロシンキナーゼ阻害剤「ホスタマチニブ」に関する技術導入契約締結のお知らせ 【PDF/102.3 KB

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