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医薬品

2020年7月 6日

GnRHアンタゴニスト「リンザゴリクス(KLH-2109)」の海外における子宮筋腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験(PRIMROSE 1試験及びPRIMROSE 2試験)の良好な結果について

 キッセイ薬品工業株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役会長兼最高経営責任者:神澤陸雄、以下「キッセイ薬品」)は、キッセイ薬品が創製したGnRHアンタゴニスト「リンザゴリクス(一般名、国内開発番号KLH-2109、海外開発番号OBE2109)」について、導出先であるオブシーバ社(ObsEva SA、本社:スイス ジュネーブ、CEO:Ernest Loumaye)が、2020年7月6日(欧州中央時間)に、子宮筋腫を対象とした2本の第Ⅲ相臨床試験(PRIMROSE 1試験及びPRIMROSE 2試験)の結果を公表しましたことを、お知らせいたします。

 今回公表されたのは、PRIMROSE 1試験における投与24週時の中間解析結果ならびにPRIMROSE 2試験における投与52週時の結果です。

 PRIMROSE 1試験は米国の患者さん526人を対象とし、PRIMROSE 2試験は米国及び欧州の患者さん535人を対象として、リンザゴリクス1日1回100mgまたは200mgの単独投与、あるいは、アドバック療法(ABT)との併用投与について、プラセボとの比較により有用性を検証する臨床試験で、主要評価項目は「投与24週時における月経出血量が80mL以下かつベースラインから50%以上減少した症例のレスポンダー率」です。

 PRIMROSE 1試験においては、主要評価項目である投与24週時におけるレスポンダー率は、リンザゴリクス100mg単独投与群では56.4%(P=0.003)、200mgABT併用群では75.5%(P<0.001)であり、それぞれプラセボ投与群に対して統計学的に有意な改善が認められました。さらに疼痛の減少、貧血やQOLの改善などの主要な副次評価項目でも、統計学的に有意な効果が認められました。安全性については、有害事象の発現率はプラセボ群とリンザゴリクス投与群で同程度であり、5%を超える主な有害事象は頭痛及びホットフラッシュでした。また、ベースラインから24週時までの腰椎骨密度の平均減少率は最小限にとどめられていました。
 PRIMROSE 2試験においては、52週の長期投与におけるレスポンダー率は、リンザゴリクス100mg単独投与群では53.2%、200mgABT併用投与群では91.6%と、投与24週時と同様の有効性が維持されていました。安全性については、発現率5%を超える主な有害事象は、頭痛、ホットフラッシュ及び貧血でした。また、投与52週時の腰椎骨密度の減少は、投与24週時に比べて変化の程度は小さく、高い忍容性が確認されました。

 これら2つの第Ⅲ相試験の統合解析では、主要評価項目である投与24週時のレスポンダー率は、100mg単独投与群で56.6%、200mgABT併用投与群では84.7%であり、リンザゴリクスがGnRHアンタゴニストとして、ベストインクラスのプロファイルを有するとともに、ABTを併用しないユニークな治療選択肢を提供する薬剤となり得ることを支持するものでした。

 オブシーバ社は、2本の第Ⅲ相臨床試験結果をもとに、欧州では2020年第4四半期、米国では2021年上半期に、子宮筋腫の適応で承認申請する予定です。

 オブシーバ社の公表内容の詳細につきましては、同社のホームページをご覧ください。
   URL https://www.obseva.com/press-releases/


 また、本件が2021年3月期の業績に与える影響は軽微です。


以上



《ご参考》

リンザゴリクス(KLH-2109)について

 リンザゴリクスは、キッセイ薬品が創製した経口投与が可能なGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)アンタゴニストであり、脳下垂体に存在するGnRH受容体においてGnRHと拮抗し、性腺刺激ホルモンであるゴナドトロピンの分泌を抑制することで、卵巣におけるエストロゲン産生を低下させます。キッセイ薬品は、2015年11月にオブシーバ社に対し、日本など一部のアジアを除く全世界における独占的開発・販売権を許諾しました。現在、オブシーバ社は子宮筋腫及び子宮内膜症を各適応として、第Ⅲ相臨床試験をそれぞれ実施中です。このうち、子宮筋腫については、重度の月経出血を有する患者さんを対象とした2本のプラセボ対照二重盲検比較試験(PRIMROSE 1試験、PRIMROSE 2試験)を実施しています。


子宮筋腫を対象とする第Ⅲ相臨床試験(PRIMROSE試験)について

 PRIMROSE 1試験及びPRIMROSE 2試験は、子宮筋腫に伴う重度の月経出血の治療を目的として、リンザゴリクス100mg及び200mgを1日1回単独投与及びアドバック療法(ABT)と併用する2つの投与方法による有効性及び安全性を検討した前向き無作為化並行群間二重盲検プラセボ対照第Ⅲ相試験です。PRIMROSE 1試験は526人を対象に米国で実施され、PRIMROSE 2試験は535人を対象に欧米で実施されています。両試験とも、カルシウムまたはビタミンDの補給を行わない条件下で、52週間の治療期間とその後6ヵ月間のフォローアップ期間が設定されています。2019年12月にオブシーバ社はPRIMROSE 2試験の投与24週時の中間解析結果を公表しています。


アドバック療法(
ABT)について

 薬剤による過度なエストロゲン低下を予防するために外因性にエストロゲンを補充する治療法で、治療効果を維持しつつ骨密度低下等の副作用を軽減することができます。PRIMROSE試験では、1日用量としてestradiol 1mgとnorethindrone acetate 0.5mgを併用投与しています。


オブシーバ社(
ObsEva SAについて

 オブシーバ社は、スイスに本社を置く、NASDAQ上場(NASDAQ:OBSV)及びスイス証券取引所上場(SIX Swiss Exchange:OBSN)の臨床開発に特化したバイオ医薬品企業です。女性の健康を損なう、あるいは、周産期における疾患など産婦人科領域を重点ターゲットとし、戦略的なライセンスインと統制のとれた医薬品開発を通じて、子宮内膜症、子宮筋腫、切迫早産の治療に焦点を当てた後期臨床パイプラインを構築し、積極的に新薬開発を行っています。
 オブシーバ社の詳細については、公式ホームページ(https://www.obseva.com/)をご参照ください。



GnRHアンタゴニスト「リンザゴリクス(KLH-2109)」の海外における子宮筋腫を対象とした第Ⅲ相臨床試験(PRIMROSE 1試験及びPRIMROSE 2試験)の良好な結果について 【PDF/411.7 KB

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