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シェーグレン症候群が疑われたら

シェーグレン症候群が疑われた場合、必要な検査を行い診断されます。受診から診断までの流れや症状をやわらげる治療、そして日常生活での心がけなど、患者さんにとって必要な情報を提供します。

医療機関ではまず何をするの?【診察】

問診

まずは、自覚症状にあわせて医療機関(内科、眼科、歯科、耳鼻咽喉科など)を受診し、医師の問診によって症状を確認します。
シェーグレン症候群の症状は非常にさまざまで、個人差があります。自覚症状を医師に伝えることはとても重要ですので、どのような症状で困っているのかを正確に伝えましょう。

唾液や涙が出にくいときの自覚症状

唾液や涙が出にくくなると、乾燥するだけではありません。日常生活にもさまざま障害が生じ、不快な毎日を送ることになる場合もあります。
ご自分で口や目のかわき具合をチェックし、当てはまる症状を確認しましょう。
ドライマウス チェックドライアイ チェック)

どのような検査があるの?【診断・検査】

さまざまな症状があらわれるシェーグレン症候群には、医師による正しい診断が必要です。
シェーグレン症候群が疑われた場合は、数種類の検査を組み合わせて診断されます。

診断基準

1999年に発表された厚生省改訂診断基準によると、次の4項目のうち、2項目以上を満たせばシェーグレン症候群と診断されます。

  • 1.生検病理組織検査にて、口唇腺または涙腺の組織にリンパ球の浸潤がみられる。
  • 2.口の検査(ガムテスト、サクソンテスト、唾液腺造影、唾液腺シンチグラフィー)で、唾液の分泌量低下が認められる。
  • 3.目の検査(シルマーテスト、ローズベンガル試験、蛍光色素試験)で、涙の分泌量低下が認められる。
  • 4.血液検査で、シェーグレン症候群に特有な抗体が認められる。

シェーグレン症候群の診断基準 (1999年・厚生省改訂診断基準)

生検病理組織検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

口唇腺組織で4mm2あたり1focus(導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤)以上

涙腺組織で4mm2あたり1focus(導管周囲に50個以上のリンパ球浸潤)以上

口腔検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

唾液腺造影で Stage1(直径1mm未満の小点状陰影)以上の異常所見

唾液分泌量低下(ガム試験にて10分間に10mL 以下またはサクソンテストにて 2分間に 2g以下)があり、かつ唾液腺シンチグラフィーにて機能低下の所見

眼科検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

シルマーテストで 5分間に5mm以下で、かつローズベンガル試験(van Bijsterveld スコア)で3以上

シルマーテストで 5分間に5mm以下で、かつ蛍光色素試験で陽性

血清検査で次のいずれかの陽性所見を認めること

抗 Ro/SS-A 抗体陽性

抗 La/SS-B 抗体陽性

[診断基準]

上の4項目のうち、いずれかの2項目以上に該当すればシェーグレン症候群と確定診断する。

ただし、この診断基準が全ての患者さんに当てはまるとは限らず、なかにはこの基準を満たさない患者さんもいます。その場合、主治医がよく検討した後に、シェーグレン症候群と診断されることもあります。

検査

生検病理組織検査

唾液腺や涙腺の組織を少量採取して、顕微鏡で観察します。

口の検査

・ガムテスト、サクソンテスト
ガム(ガムテストの場合)やガーゼ(サクソンテストの場合)を噛んで、一定の時間に分泌される唾液の量を測ります。

・唾液腺造影
頬の内側の粘膜にある唾液の出口から造影剤を注入してX線撮影を行い、唾液腺の状態を調べます。

・唾液腺シンチグラフィー
放射性同位元素を注射した後、画像診断によって唾液腺の機能を調べます。

目の検査

・涙と眼表面の染色検査
検査用の染色液を用いて、顕微鏡で目の表面の涙の状態を観察します。涙にドライスポットという乾いた部分が現れるまでの時間や、角膜や結膜の傷の有無を調べます。

・涙の分泌量を測る検査
シルマー試験紙やストリップメニスコメトリーなどを用いて、涙の量を計測します。

血液検査

血液を採取して、血液中にシェーグレン症候群に特有な抗体(抗Ro/SS-A抗体または抗La/SS-B抗体)が含まれているかを確認します。

治療はどのように行われるの?【治療】

シェーグレン症候群の原因はまだわかっておらず、根本的な治療法は今のところありませんが、日々進歩しています。
また、症状をやわらげる方法はいくつもあり、お薬などを使うことで、より快適な生活を送ることができます。困っている症状は積極的に改善することが大切です。

口の渇き(ドライマウス)に対する治療

服薬

お薬を飲むことで、唾液の分泌を促します。
現在は、唾液腺を直接刺激することで唾液そのものを出しやすくするムスカリン受容体作動薬がおもに使われています。

水分補給・保湿

水分補給や、人工唾液スプレー、保湿成分が入った口腔ケアスプレー、ジェル、軟膏などで口の粘膜を乾燥から守ります。

うがい

唾液が出にくい患者さんは虫歯になりやすいため、うがい薬で口の中を清潔に保ちます。

目の乾き(ドライアイ)に対する治療

目薬

目の状態に合わせて、保湿のためのヒアルロン酸点眼薬や、ムチンを増やす点眼薬、傷を修復するための点眼薬などの治療を行います。
涙の分泌が著しく低下している場合は、 ご自身の血液を採取して作成する血清による点眼治療を行う場合があります。

ドライアイ眼鏡

保湿効果のある保護用のグラスを用いて、涙の乾燥を防ぎます。

涙点プラグ

涙の排出口である涙点を閉じることで、涙の排出を防ぎます。

*そのほかにも、症状に合わせた治療が行われます。

何に気をつければいいの?【日常生活での心がけ】

日常生活の工夫

ふだんの何気ない行動を意識的に変えることで、不快な日常生活を改善することができます。毎日できる簡単なことからはじめてみましょう。

●やわらかいブラシを使って歯や舌を清潔に保ち、虫歯に気をつけましょう。

●食事のときはよく噛みましょう。

●外出時は水分や目薬を持ち歩くようにしましょう。

●部屋の湿度に気をつけ、保湿を心がけましょう。

●熱いお湯での入浴はひかえましょう。

●軽い運動をし、ストレスをためないようにしましょう。

●食べ物が飲み込みにくいときは、 次のような工夫をするとよいでしょう。※

・汁物にとろみをつける。

・柔らかく煮る。

・一口大に切る。

・ゼリー、プリン、豆腐、茶碗蒸し、とろろ、あんかけなど、飲み込みやすい食品を取り入れる。

※食べ物を飲み込みやすくする工夫は、こちらもご覧ください。

病気と上手に付き合うことが大切です

シェーグレン症候群は、全身の臓器病変の頻度は少ないですが、長期にわたり慢性的に経過する病気です。周囲になかなか理解してもらえず、不安や悩みを抱えてしまうこともあるかもしれませんが、一人で悩まないようにしましょう。シェーグレン症候群の患者会「シェーグレンの会」では、患者さんと医師が集い、さまざまな活動がされています。
あまり知られていない病気ですが、詳しい病態および原因は専門家により日々研究され、治療法は確実に進歩しています。
“シェーグレン症候群”という病気を正しく理解し、上手に付き合うことが大切です。
生活を積極的に楽しむ工夫を考え、うるおいのある毎日を送りましょう。

社会的サポート

医療費の助成

シェーグレン症候群は、国が指定している難病(特定疾患)のひとつです。
医療費の公費助成については難病の申請窓口である最寄りの保健所にご相談ください。

関連団体

シェーグレン症候群に関連する団体を紹介します。

日本シェーグレン症候群学会

ドライマウス研究会

ドライアイ研究会

日本シェーグレン症候群患者の会(シェーグレンの会)

難病情報センター

監修

筑波大学医学医療系内科(膠原病・リウマチ・アレルギー) 教授 住田孝之 先生

慶應義塾大学医学部 眼科学教室 教授 坪田一男 先生

鶴見大学歯学部 病理学講座(ドライマウス外来) 教授 斎藤一郎 先生

2017年改訂