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2001年2月 9日
糖尿病治療薬のパデューファルマL.P社との契約解消のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長 神澤陸雄)は、日米欧での同時開発を進めている自社創製品の糖尿病治療薬「ミチグリニド」(一般名)[開発コード:KAD-1229]の米国における提携会社パデューファルマL.P社との提携を両社合意のもとで解消しましたのでお知らせ致します。
米国で進行中の臨床試験は、当社米国子会社のキッセイファーマUSA Inc.が継続して推進することと致しました。
当社は、1997年にパデューファルマ社との間で、本剤の米国、カナダ、メキシコおよび中南米における権利を同社へ付与する技術導出契約を締結し、同社による開発が進められてきました。現在米国においては前期第Ⅱ相臨床試験が実施されておりますが、パデューファルマ社が鎮痛剤や抗ガン剤などの得意領域にプロジェクトを集中化するため、両社合意のもとで契約を解消しました。今後、当社はパデューファルマ社のテリトリーにおけるミチグリニドの開発について新展開することに致しました。
ミチグリニドは、ヨーロッパ、中東、アフリカ、オセアニア、アジア諸国などの地域については、フランスのセルヴィエ社に技術導出され、既に第Ⅲ相臨床試験が順調に進行しております。また、日本においては第Ⅱ相臨床試験までに得られた知見をもとに、現在第Ⅲ相二重盲検比較試験の準備を進めております。
ミチグリニドは当社が創製したユニークな血糖低下薬であり、既存のスルフォニルウレア剤などとは異なって服用後の作用発現が早く、また作用持続時間が短いため、糖尿病患者特有の食後高血糖を抑制し、一方で空腹時の低血糖の発現を回避することによって、良好な血糖コントロールを可能とする薬剤です。食生活が豊かになるに伴って全世界的に糖尿病患者数が増え続けることを踏まえ、当社の重点開発領域の一つとして今後とも国内外の開発に注力して参ります。
以上