医薬品
2008年11月25日
シロドシン(日本製品名:ユリーフ®)の欧州における承認申請のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長 神澤陸雄)は、当社が創製しレコルダッチ社〔Recordati (イタリア)〕に技術導出しました前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬「シロドシン」(日本製品名:ユリーフ®カプセル)について、同社が欧州医薬品庁(EMEA)へ承認申請を行い11月21日(現地時間)に受理されましたので、お知らせ致します。
レコルダッチ社は、欧州において、シロドシン、プラセボおよびタムスロシンの3群による第Ⅲ相二重盲検比較試験を実施しました。その結果、シロドシンの安全性が確認され、プラセボに対し全ての有効性評価項目において優越性が示されました。また、タムスロシンに対しては、有効性評価項目において非劣性が示され、主要評価項目の国際前立腺症状スコア(I-PSS)総合点において、高い有効性が確認されました。また、長期投与試験においても、良好な有効性及び安全性が確認されました。
シロドシンは、前立腺に主に存在するα1A受容体に結合することにより、前立腺の緊張を取り除いて尿道抵抗を改善し、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善します。既存薬に比べ自覚症状の改善が早く現れるのに加え、尿の勢いが低下するなどの排尿症状と、頻尿や尿が我慢できないなどの蓄尿症状の両方を改善する特長があります。
なお、シロドシンは、国内において平成18年5月より、第一三共株式会社と「ユリーフ®」の製品名で共同販売されています。また、シロドシンの海外展開については、米国で本年10月にワトソン社が審査期限満了前に米国FDAより承認を取得し、発売へ向けた準備が進められている他、韓国ではチョンウェ製薬が承認を取得し、中国では第一三共株式会社が申請準備中であり、台湾ではシンモサ社により第Ⅲ相試験がそれぞれ進められています。シロドシンは、日本発の創製品として世界に先駆けて国内に供給され、国際的な新薬へと成長しています。
以上
≪ご参考≫
<Recordati (レコルダッチ社)の概要>
■本社所在地
イタリア ミラノ
■設立
1926年
■会長兼最高経営責任者(CEO)
ジョヴァンニ・レコルダッチ (GIOVANNI RECORDATI)
■従業員数
約2,400名
■連結売上高(2007年)
628百万ユーロ
■URL
http://www.recordati.com