医薬品
2012年12月26日
速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®錠」 DPP-4阻害剤との併用療法及びビグアナイド系薬剤との併用療法 効能追加申請のお知らせ
キッセイ薬品工業株式会社(代表取締役社長 神澤陸雄)は、速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト®錠5mg、同10mg (以下、グルファスト錠)」について、DPP-4阻害剤との併用療法及びビグアナイド系薬剤との併用療法を効能追加する一部変更承認申請を行いましたのでお知らせ致します。
グルファスト錠は、当社が創製・開発し、平成16年5月から武田薬品工業株式会社と共同販売している速効型インスリン分泌促進薬です。本剤は、服用後速やかに効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善するとともに、作用持続時間が短いため低血糖を惹起しにくい特長があります。
それぞれの併用療法の臨床的な有用性を確認することを目的に、DPP-4阻害剤又はビグアナイド系薬剤単独療法により十分な血糖コントロールが得られなかった2型糖尿病患者さんを対象に長期併用投与試験を実施しました。その結果、グルファスト/DPP-4阻害剤併用療法又はグルファスト/ビグアナイド系薬剤併用療法が長期間にわたり低血糖リスクを増加させることなく、食後高血糖を改善するとともに、総合的な血糖コントロール指標であるHbA1cを有意に改善することが明らかになりました。
当社はグルファスト錠の効能・効果を拡大することで、2型糖尿病治療の選択肢を広げ、治療に一層貢献できることを期待しています。なお、当社は、既にグルファスト錠とα-グルコシダーゼ阻害剤(α-GI)との併用療法及びインスリン抵抗性改善剤(チアゾリジン系薬剤)との併用療法について、それぞれ効能追加の承認を取得しています。
以上
≪ご参考≫
DPP-4阻害剤:
食後に分泌されるインクレチン(血中の糖濃度に依存してインスリン分泌を促進する消化管ホルモンの総称)を、選択的に分解する酵素ジペプチジルペプチダーゼ(DPP)-4を阻害することにより、活性型インクレチン濃度を上昇させ、血糖依存的に血糖降下作用を示す薬剤で、国内ではシタグリプチンリン酸塩水和物(製品名「ジャヌビア®錠」、「グラクティブ®錠」)、アログリプチン安息香酸塩(製品名「ネシーナ®錠」)等が販売されています。
ビグアナイド系薬剤:
肝臓における糖新生抑制作用、消化管における糖吸収抑制作用、末梢組織におけるインスリン感受性改善作用等を介して血糖を下げる薬剤で、国内では、メトホルミン塩酸塩(製品名「メトグルコ®錠」等)、ブホルミン塩酸塩(製品名「ジベトス錠」等)が販売されています。