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医薬品

2021年3月24日

膀胱がん用剤「CG0070(開発番号)」の国際共同第Ⅲ相臨床試験参画のお知らせ

 キッセイ薬品工業株式会社(本社:長野県松本市、代表取締役会長兼最高経営責任者:神澤陸雄)は、2020年3月にCGオンコロジー社(CG Oncology, Inc.、本社:アメリカ カリフォルニア州、CEO:Arthur Kuan、以下「CG社」)より、中国を除く、日本、韓国、台湾等アジア20ヵ国における独占的開発・販売権を取得した腫瘍溶解性ウイルス療法「CG0070(開発番号)」について、CG社が米国を中心に世界4ヵ国で実施している国際共同第Ⅲ相臨床試験(BOND3試験)に参画し、日本国内における臨床試験を開始しましたことをお知らせいたします。

 BOND3試験は、ウシ型弱毒性結核菌(BCG)療法が無効の上皮内がん(CIS)を伴う筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者さんを対象として実施している非盲検試験であり、主要評価項目は、完全奏効率です。
 当社は、本剤のライセンス契約締結後、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(カルタヘナ法)の第一種使用等の承認を2020年12月に取得する等、BOND3試験の日本パート開始に向けた準備を進めてきました。

 当社は、泌尿器、腎・透析、並びにアンメットメディカルニーズが高い領域における製品ポートフォリオの拡充に取り組んでおり、CG0070を膀胱がん等に苦しむ患者さんに早期に提供できるよう、本試験を適切に進めてまいります。

 なお、本件に伴いマイルストン支払いが発生しますが、費用計上は2022年3月期となります。また、2022年3月期連結業績予想は、2021年3月期決算短信(連結)発表(2021年5月予定)をもって公表する予定です。

以上




《ご参考》
膀胱がんについて
 膀胱がんは、膀胱の内側の尿路上皮(移行上皮)粘膜より発生する悪性腫瘍です。厚生労働省の2017年の調査によると、国内の新規膀胱がんの患者数は2万人を超え、約75%が男性で、男女ともに60代から病気にかかる割合が高くなります。

ウシ型弱毒性結核菌(BCG)と上皮内がん(CIS)について
 膀胱がんは、筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)と筋層浸潤性膀胱がん(MIBC)の2つに大別され、NMIBCの中でも特に上皮内がん(CIS)では、標準治療として、まずウシ型弱毒性結核菌(BCG:Bacillus Calmette-Guerin)療法が行われますが、BCG療法が無効の場合には根治的膀胱摘除の適応となることが多いのが現状です。
 患者さんのQOL維持のためにも膀胱の温存が望まれており、新たな治療法として、腫瘍溶解性ウイルス療法の研究、開発が進められています。

腫瘍溶解性ウイルス療法について
 腫瘍溶解性ウイルス療法とは、正常細胞に傷害を与えることなく、がん細胞を破壊しながら増殖していくという、腫瘍細胞に対する新しい治療法であり、こうしたウイルスを腫瘍溶解性ウイルスと呼びます。一部の腫瘍溶解性ウイルスでは、直接的な細胞の破壊効果だけではなく、体内の免疫反応を誘発することによる治療効果が期待されています。

CG0070について
 CG0070は、アデノウイルスに遺伝子改変を加え、がん細胞選択性と抗がん作用を高めた腫瘍溶解性ウイルスで、尿道カテーテルを用いて膀胱内に注入投与します。正常細胞では増殖せず、がん細胞選択的に増殖することによりがん細胞を破壊します。また、破壊されたがん細胞から遊離した抗原により活性化された免疫系(T細胞)がさらにがん細胞を攻撃する、二段階のメカニズムで抗がん作用を示します。GM-CSF遺伝子が組み込まれていることから免疫系の活性化が促進されます。
 これまでの臨床試験では、BCG療法が無効の高リスクNMIBC患者において、有効性、安全性が示されています。また、多様な固形がんにおいて、単独、あるいは免疫チェックポイント阻害剤とCG0070の併用療法での開発が期待されています。

CGオンコロジー社(CG Oncology, Inc.)について
 CGオンコロジー社は、腫瘍溶解性ウイルス療法の開発に注力するベンチャー企業です。
 CG社は、CG0070について、BCG療法が無効の高リスクNMIBC患者を対象とした、第Ⅱ相臨床試験(BOND2試験)を終了しています。さらに、その他の固形がんにおいて、免疫チェックポイント阻害剤とCG0070の併用療法についても検討を進めています。
 詳細につきましては、同社ホームページをご参照ください(https://www.cgoncology.com/)。


膀胱がん用剤「CG0070(開発番号)」の国際共同第Ⅲ相臨床試験参画のお知らせ 【PDF/373.3 KB

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