透析について考える

このコーナーでは、透析患者さんの治療や暮らしを支える、いろいろな職種の「サポーター」をご紹介。困ったときや不安なときに誰を頼ればよいかがわかります。

透析ライフを支えるサポーターの仕事と関わり

医療関係
福祉関係
手続き関係・その他

こんなときは誰に相談したらいいの?

  • 質問

    運動を始めたいと考えているとき

    答え

    筋肉の量が減って筋力や体の機能が低下している状態を指す「サルコペニア」と、加齢により心身が弱って要介護に至る前段階の状態を指す「フレイル」。透析患者さんでは、2〜3人に1人がサルコペニアやフレイルを合併しているともいわれ、改善や予防が重要視されています。

    サルコペニアやフレイルの改善、予防には、食事と並んで運動が効果的であることがわかっています。かつて「透析患者さんは動かずに寝ているべき」といわれた時代もありましたが、今は体力や筋力の維持向上のためにも適度な運動が推奨されています。具体的には、ウォーキングなどの「有酸素運動」と、椅子からの立ち座り運動のような「筋力トレーニング」の併用がよいとされています。

    運動を始める際は、まず理学療法士に相談しましょう。運動といっても、ウォーキングなどの軽いものから本格的なスポーツまで幅広く、透析中に実施するもの・非透析日に実施するものがあります。また、腹膜透析患者さんでは、お腹へ過度な圧力をかけないよう意識しておくことも大切です。理学療法士は、現在のあなたの体調や身体機能から総合的に判断して、無理なく続けられる運動メニューを示してくれるはずです。
    理学療法士が身近にいない場合は、医師に相談するのもよいでしょう。

    このサポーターに相談して解決

    血液透析 施設で行っている方
    在宅で行っている方
    腹膜透析 これからはじめる方
    ご自身で行っている方
    介助・介護で行っている方

    関連リンク

  • 質問

    旅行や出張をするとき

    答え

    血液透析患者さんも腹膜透析患者さんも、健康状態が安定していれば旅行を楽しんだり、出張したりすることができます。旅行や出張の予定があれば、まずは医師に相談してみましょう。
    血液透析患者さんは、定期的な透析が欠かせませんので、滞在先の医療機関で透析を受ける必要があります。医師の許可が得られれば、次に滞在先で一時的に血液透析を行ってくれる施設を探し、依頼や紹介状・診療情報の送付などの手続きを行います。行き先が国内か海外かで手続きが異なりますので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。(中には、旅行会社がすべての手続きを行い、滞在先の透析施設まで付き添う、透析専門の旅行ツアーなどもあります)
    医療費助成に関しては、市区町村で手続きする必要がありますので、別途、担当窓口に必要書類などを確認してみてください。
    腹膜透析患者さんは、必要があれば腹膜透析液の配送先の指定や、外出先での注意事項を医師や看護師に確認しておきましょう。

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    血液透析 施設で行っている方
    在宅で行っている方
    腹膜透析 これからはじめる方
    ご自身で行っている方

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透析サポーター インタビュー

Vol.6NEW
透析患者さんの運動機能の維持向上を目指して
“続けられる運動プログラム”を一人ひとりに実施

医療法人社団光生会 さがみ循環器クリニック 理学療法士
原田 愛永 さん

体力の改善や維持向上、悪化防止を支えるリハビリテーションのプロである、理学療法士。原田愛永さんは、リハビリテーションの中でも腎臓リハビリテーションと呼ばれる分野に深く携わり、日々、透析患者さんの運動をサポートしています。腎臓リハビリテーションとはどのようなものか、そして透析患者さんにおすすめの運動は何か、普段の業務内容とともにお聞きしました。

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