
このコーナーでは、透析患者さんの治療や暮らしを支える、いろいろな職種の「サポーター」をご紹介。困ったときや不安なときに誰を頼ればよいかがわかります。

透析ライフを支えるサポーターの仕事と関わり
医療関係
福祉関係
手続き関係・その他
こんなときは誰に相談したらいいの?
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食べても良いおやつを知りたいとき
ここでいう「おやつ」とは、1日3回の食事で必要な栄養素を摂りきれない時に補う食品(間食・補食)のことです。デザートのような甘い食品に限らず、おにぎりやサンドイッチなどの軽食もおやつに含まれます。
透析患者さんは、常に体を外からの刺激から守ろうとする(炎症)状態にある上、透析で栄養素が失われてしまうために、低栄養(栄養不足)になる傾向があります。それに加えて、塩分やカリウム、リンを摂り過ぎないよう意識するあまりに食事の量を控えると、エネルギーやタンパク質不足に陥ります。
低栄養になると、筋力をはじめ体の様々な働きが低下し、日常生活に支障をきたす恐れがあります。そうならないためにも、しっかりと食べて栄養を摂ることが大切です。特に、だんだんとドライウエイトが減った、食欲が低下した、食事量が減ったという人は、普段の食事に加えておやつを摂るのも一つの方法です。ただし、おやつの内容や食べる時間・回数は、その人の食欲や体調、栄養・生活状況によっても異なりますので、医師や管理栄養士、看護師などに相談し、アドバイスを受けましょう。
このサポーターに相談して解決
血液透析 これからはじめる方 施設で行っている方 在宅で行っている方 腹膜透析 これからはじめる方 ご自身で行っている方 介助・介護で行っている方 -
食事の内容を相談したいとき
透析患者さんにとって食事は、人生の楽しみであるだけでなく、合併症を防ぎ、体調を整える大切な役割を担っています。
どんな栄養をどれだけ摂ればよいかは、日常生活の活動度、現在残っている腎臓の働きや透析の種類、合併症、体格や検査結果によっても違いますので、管理栄養士や医師、看護師など、食事指導をしてくれる担当スタッフに相談すると良いでしょう。- 普段食べている食事のどこを変えれば良いか?
- 外食をする時はどんなことに気をつければ良いか?
- リンの多い食品は何か?
- お酒は飲んでも良いか?
など、普段から気になることをメモしておき、通院時や食事指導のタイミングを利用して質問してみてください。
在宅介助・介護が必要な患者さんの中には、咀嚼(噛むこと)や嚥下(飲み込むこと)や栄養不足について不安を感じている方もいらっしゃると思います。訪問診療を行なっているかかりつけ医や訪問看護師にも相談してみましょう。このサポーターに相談して解決
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食欲がないとき
近年、透析患者さんの栄養と健康状態は密接な関係にあり、栄養状態を良好に保つことで、この治療をより長く、より健康に続けられることがわかってきました。 しかし、透析患者さんの中には食欲がないと悩まれている方も多くおられます。食欲がない原因としては加齢や運動不足だけでなく、食事や生活に伴う老廃物の蓄積(透析不足)、服用している薬剤など多くの原因が考えられます。
栄養不足の状態が長く続くと、体が痩せて体力が落ちてしまいますので、食事でできるだけ十分なエネルギーを確保したいものですね。食材選びや調理方法、味付けなどのちょっとした工夫で食欲がアップする場合もあります。三度の食事がなかなか進まない場合は、間食(補食・おやつ)でエネルギーを補うのも一つの方法です。
食材や調理、味付け、メニュー選びなど、食事・間食での具体的なエネルギー補充方法については、管理栄養士や医師、看護師に相談するとよいでしょう。体の状態や食事の好みなどを考慮して、あなたに合った方法をアドバイスしてくれます。
また、透析条件などが体に合っていない場合もありますので、食欲不振が続くときは、医師や臨床工学技士に尋ねてみてください。このサポーターに相談して解決
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外食で食べてもよいメニューを知りたいとき
人生の楽しみの一つである食事。普段は自宅できっちりと食事管理をしている方も、たまには外食で美味しい料理を味わいたいものですね。
しかし、外食は味付けが濃いメニューが多く塩分や水分を摂りすぎてしまったり、おかずの組み合わせによっては、リンやカリウムを摂りすぎてしまったりする恐れもあります。多くの場合は栄養成分も記載されていないため、たくさんのメニューの中から、どの料理を選べばよいか、どのくらい食べてもいいのか、気になる人も多いのではないでしょうか。そんな時は、栄養のプロである管理栄養士に相談してみてください。特に、普段から外食の機会が多い人は、適切に食事が取れているか、管理栄養士に相談することをおすすめします。和食、洋食、中華料理、エスニックなど、いろいろなメニューの栄養成分の目安を教えてくれますし、料理の選び方や、食べる時のポイントをアドバイスしてくれます。
管理栄養士が身近にいない場合は、医師や看護師に相談してみましょう。このサポーターに相談して解決
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透析サポーター インタビュー
Vol.6
透析患者さんの運動機能の維持向上を目指して
“続けられる運動プログラム”を一人ひとりに実施
医療法人社団光生会 さがみ循環器クリニック 理学療法士
原田 愛永 さん
体力の改善や維持向上、悪化防止を支えるリハビリテーションのプロである、理学療法士。原田愛永さんは、リハビリテーションの中でも腎臓リハビリテーションと呼ばれる分野に深く携わり、日々、透析患者さんの運動をサポートしています。腎臓リハビリテーションとはどのようなものか、そして透析患者さんにおすすめの運動は何か、普段の業務内容とともにお聞きしました。